薩摩半島の南西端、笠沙半島先にあり、美しい海と自然あふれる大地を舞台に、笠沙恵比寿は多目的体験型施設として、いろいろな自然体験を実感出来
ます。 館内は半島の自然と漁業の伝統が学べる「海と魚のギャラリー」、笠沙出身のヨットマン達の冒険航海の記録などを集めた「ヨットのメモリアル
ホール」があります。
また、「ネイチャーギャラリー」では、半島周辺のクジラやイルカの生態を映像で紹介、ワークショップ「海の工房」では、造船作業や各種のアート制作
が体験出来ます。

この4つのフロアーを中心に、お食事処、生産直売の七福神市場、ショップ&レンタルコーナー、総合案内、全室海が眺められるメゾネットタイプの客室、
展望風呂などが完備されています。
建物の周囲は、ボートハウス、潮風を浴びながら階段が続くフィッシャーマンズデッキがあり、ここではさまざまなイベントや、野外コンサートが開催されます。

学び・遊ぶ・食べる・泊まる、笠沙恵比寿は、たっぷりと時間をかけて、のんびり楽しめる滞在型体験施設です。

野間岬沖は、知る人ぞ知る、クジラとイルカが間近で見える九州で唯一のウォッチングポイント! 人なっこいイルカ達の天然のイルカショーに加え、体長14~15mのクジラ達に出逢う。 この素晴らしい感動は、体験した人達にしか分かりません!(残念ながら、クジラとイルカウォッチングは、現在運休中です。)
また右端の絵は、笠沙恵比寿沖の米島(コメジマ)に沈む夕日です。 南さつまの西岸、東シナ海に沈む夕日は、どこでも綺麗ですが、笠沙恵比寿にお越しの機会に、是非ご覧頂きたい光景でもあります。
  (注)笠沙恵比寿は、2020年3月を持ちまして休館となりました。 再起を期して、掲載させて頂きました。

笠沙の町名の由来となった「阿多の笠沙の岬」は、古事記や日本書紀に出てくる地名で、現在の笠沙半島を指すと考えられています。
 
古事記・日本書紀によると、ニニギノミコトはある時に笠沙の御前(ミサキ)で麗しい美人に出会い、その名を尋ねると大山津見神(オオヤマツミノカミ)の娘で神阿多都姫(カミアタツヒメ)、またの名を木花開耶姫(コノハナノサクヤヒメ)と云い、この姫を妃に迎えることになります。
 
やがて二人の間には三人の皇子が誕生し、長子は火照命(ホテリノミコト)と云い隼人の阿多君の祖となり、末子は火遠理命(ホオリノミコト)、またの名を天津火高日子穂穂手見命(アマツヒコヒコホホデミノミコト)と云い天皇家の祖となったと伝えられており、ここ宮ノ山は皇孫発祥の大ロマンの可能性を秘めた実に神聖で由緒ある地とされています。
 
また、南さつまには、木花開耶姫(コノハナノサクヤヒメ)をはじめ、海幸彦・山幸彦(ウミサチヒコ・ヤマサチヒコ)の生誕を伝える伝承の地もあります。
 
上図右端に示す黒瀬海岸は、ニニギノミコト渡来の地と云われている場所です。

焼酎づくりの技術集団として知られる黒瀬杜氏。 この黒瀬杜氏の伝統技術を文化的遺産として、現代に保存・継承していくために「杜氏の里 笠沙」は設立されました。
全国の焼酎や、さまざまな酒器などが展示され、手造り焼酎の工場見学、パネルや映像により、杜氏の歴史や仕事を学ぶことが出来ます。
 
尚、ここで造られる人気の焼酎「一どん」〔俗に幻の焼酎「一どん」と呼ばれていますが〕は、ここでのみの販売となっています。 お越しの際に、お買い求め頂くか、ハガキで応募して当選者のみが購入できるという、レアな販売形態となっていますが、生産量が少ないためですので、予めご了承ください。
 
上図中央の画像は、シルクロード経由で、焼酎が伝搬して来た経路の案内図です。 下図右端の画像は、蒸留器としては珍しい木樽蒸留器を使用しております。

薩摩半島の最西南端の町、笠沙町。 紺碧の海と美しいリアス式海岸は、格好の釣り場になっていて太公望には名の通った所です。 加世田から海岸に沿って国道226号を南下し、笠沙町に入ると人家のまばらな海岸線が続きます。 すると、なだらかなカーブを登り切った眼前に突然、100戸を超える民家が段々状の配置で密集している一集落が目にいります。 笠沙町大当(おうとう)地区です。
 
集落の入口に『百万個の自然石積 石垣群の里 大当』と有ります。 山が海岸線まで迫って平地が少ない地形のため、人々は山裾(やますそ)の傾斜地に百万個と云われる自然の丸石を野面(のづら)積みして、宅地を確保し集落を形成しました。 延べ1,250mの小路の両側も、敷地の境界も石垣です。 集落がまるごと石垣の家並みは、独特の景観を呈しています。

【笠沙谷山(たにのやま)段々畑】
笠沙半島の北西部に位置する谷山集落は、江戸時代後半、近隣の町や村(現南さつま市加世田益山・大浦町)からの移住者によって形成された。 移住当初の主な生業は炭焼きであったが、耕地面積の少ない土地の開墾を進めようと山の斜面を切り開き、築いてきたのが段々畑である。 主な作物は、さつまいも。 笠沙半島には、段々畑以外にも「石」文化を伝える風景や旧跡が数多く点在している。(石垣群の里 応当しかり)
 
【高崎山から見る薩摩半島と崎ノ山一帯】
高崎山からは、薩摩半島と崎ノ山一帯を一望することが出来ます。 甑島(薩摩川内市)をはじめ、羽島崎(いちき串木野市)江口浜・吹上浜(日置市)から金峰山・長屋山・崎ノ山半島(南さつま市)に続く、パノラマの景観が楽しめます。
野間岳林道からの野間半島の眺望、ニニギノミコト上陸地点と云われている黒瀬海岸からの野間半島の眺望、野間岬沖に沈む夕日の眺望も格別です。
沖秋目島の景観、沖秋目島と黒瀬海岸の眺望、沖秋目島に沈む夕日には有史以来続く幻想の世界に浸ることが出来ます。